中古カメラのコンディションで気をつけるべきこと

カメラやレンズのコンディションについて


カメラ転売で取り扱うカメラやレンズは、基本的にはすべて中古品です。
ですので、まったく同じ商品というものはなく、
そのコンディションによって、価格は変わってきます。

そして、コンディションとは、
外観のコンディションと内部のコンディションに分かれます。

カメラやレンズの外観コンディションがキレイで、
内部コンディションの状態がよいものは、非常に人気があります。

つまり、コンディションのよいものは、高値で取引されますし、
コンディションの悪いものは安値になりがちです。

簡単に言うと、外観や内部のコンディションのよいカメラや
レンズを安く仕入れることができれば、
非常に利益が狙えるということができます。

また、カメラ転売で取り扱う中古カメラというものは、
発売後すでに数年から数十年たっているものがほとんどで
何かしらの不具合があるのが当然です。

つまり、大前提として、私たちが取り扱う中古カメラというものは、
何かしらの不具合があって当たり前だということを覚えておいてください。
不具合が一つもないものは、新品以外にはありえません。

具体的にどんな不具合があるか


中古カメラやレンズにおける具体的な
不具合についてみていきましょう。

ここで解説する不具合は、
撮影に影響ある不具合もあれば、
まったく影響のない不具合もあります。

また、不具合の程度によっても、
価格が変化してきますので、
不具合の程度を見極めることこそ、
中古カメラを仕入れる際に必要とされる、
仕入れの目利きと言えます。

しかし、この仕入れの目利きというものは、
ある程度の経験が必要になりますので、
当初は仕入れの際に店員さんや出品者さんに
代わりにチェックしてもらえば、
自分自身で目利きができなくて
もまったく問題ありませんので安心してください。

もちろん、チェックできたほうがよいので、
少しずつ馴れていきましょう。

カメラ本体の主な不具合


アタリ(へこみ)


「アタリ」とは、何かに激しくぶつけたことがあることを意味するもので、
内部にその衝撃が及んでいたり裏蓋が割れていたり
正しく閉まらないこともあります。

アタリがあると、値段が上がりにくい傾向にありますので、
仕入れの際は注意が必要です。

キズやスレ


中古品ですので、使用にともなう多少のキズやスレは、
ほとんどの商品にあります。
ですのであまり気にする必要はありませんが、
キズやスレが少ないものは、コンディションが良いと言えますので、
逆にアピールポイントになります。

ファインダー内のチリやホコリ、ゴミ、カビ


ファインダー内部に細かいチリやホコリ、
ゴミがある場合があります。
撮影にはまったく影響ありませんが、
ファインダーを覗いたときに、
気になるかどうかはチェックしておく必要があります。

カビについても、その程度によっては視界が
確保できない場合もありますので、
きちんと被写体が見えるかどうか確認しましょう。

液晶漏れ


液晶が漏れ出ている状態のことをいいます。
液晶部分がきちんと視認できれば、
撮影にはまったく影響ない不具合ですので、
気にせず仕入れて大丈夫です。

シャッターが切れない


当たり前ですが、シャッターが切れないと
撮影できませんので、撮影に影響ある不具合になります。

ジャンク品のカメラなど、シャッターが切れないものも売られていますので、
きちんとシャッターが動くかどうかは必ずチェックしましょう。

シャッタースピード異常


適正なスピードでシャッターが動いていない状態のことです。
特に、低速シャッターと言われる1秒や1/2 秒、1/4 秒、1/8 秒などが
きちんと動いていない場合があります。

尚、シャッタースピードについては、
どのような写真を撮りたいかによって、
使うシャッター速度が変わりますので、
一概にシャッタースピード異常がすべて撮影に影響ある不具合だとは言えません。

つまり、低速シャッターを使わない人にとっては、
低速シャッターの精度が正しかろうが、異常だろうが問題ではないということです。

シャッター幕が破れている


シャッター幕が破れていると、光が漏れてしまいますので、
きちんとした写真が撮れませんので、撮影に影響ある不具合になります。
シャッター幕が破れているカメラは撮影に影響あるジャンク品ですので、
仕入れしないほうが無難です。

フィルムの巻き上げができない


フィルムの巻上げができないものも、
通常使用に問題ある不具合があるジャンクカメラになります。

もちろん、フィルムを直接手巻きで巻き上げることもできる場合がありますが、
巻き上げ異常のカメラは使えないジャンク品扱いになります。

電源が入らない


電源が入らないと何も動かないので、
完全な使えないジャンク品です。
部品取りと観賞用以外に利用価値はありませんので、
仕入れしないほうが無難です。

レンズ本体の主な不具合


アタリ(へこみ)


レンズは非常にデリケートなものですので、
アタリは極端に嫌われます。
レンズ外観の外枠がわずかにアタリがある程度までが許容範囲で、
それ以上のアタリのあるレンズはよほどの激安品以外は仕入れないほうがいいでしょう。

キズやスレ


中古品ですので、使用にともなう多少のキズやスレは、
ほとんどの商品にあります。
ですので、あまり気にする必要はありませんが、
キズやスレが少ないものは、コンディションがよいと言えますので、
逆にアピールポイントになります。

レンズ内のクモリやカビ


レンズのクモリやカビについては、
その程度によって撮影に影響ある場合があります。

『大クモリ』と言われるレンズは撮影に影響ありますが、
『小クモリ』だと撮影に影響ありません。

『小カビ』程度であればあまり目立ちませんし、
気にしないお客様も多いですが、『大カビ』や『カビ多数』などになると、
気にされるお客様も多いので注意が必要です。

ミやホコリ、チリ


レンズ内のゴミやホコリ、チリについては、
通常撮影にはまったく影響ありません。

これも程度の問題により、気にするお客様は気にしますので、
あまりにもヒドイ場合はきちんと
商品説明文に状態を正確に記載しておきましょう。

バルサム切れ


バルサム切れも程度によっては、撮影に影響します。
これは、自分ではなかなか判断がつかない場合も多いので、
店舗で購入する場合は、店員さんに撮影に影響あるかどうか聞いてみましょう。
ネット仕入れの場合は、避けておいたほうが無難です。

オートフォーカス異常


オートフォーカスが正常に作動しない場合があります。
マニュアルフォーカスであればピント合わせできますので、
撮影には使えますが、通常撮影には影響ある不具合になります。

ズーム異音


ズームした際に、ズーム音が大きかったり、
「ギー、ギー」といった不快音が鳴ってしまう現象です。
撮影には影響ありませんが、嫌がるお客様もいますので、
仕入れの際には注意が必要です。