時代は変わったなというお話

時代は変わったなというお話

私は会社を経営して12年目になりますが、起業当初と比べると世の中は大いに変わっています。よく10年続く会社は1割にも満たないと巷では言われています。

しかし会社を続けること自体はそれほど難しくはありません。売上げがゼロでも経費もゼロであれば、それ以上何も発生しないからです。厳密に言うと法人の住民税が毎年約7万円かかってきますが、会社を何年やっているかということはそれほど重要でないと個人的に思います。



この12年間で特に感じるのは、結局のところビジネスは人と人との繋がりだということです。その傾向が、ここ数年で一層強くなってきたと感じています。特に2020年を過ぎたあたりからです。

率直に言えば、私が起業した12年前の2012年時点では、お金を稼ぐのは比較的容易でした。当時はまだオンラインでビジネスをしようという人が少なく、スマホの普及率も半分以下だったと思います。そのため、オンラインに少し詳しいだけで、ビジネスの優位性が圧倒的に高まっていました。



そんな中、年商1億円を売り上げていた私は、オンラインさえ知っていればビジネスなんて超簡単だと思っていました。当時は「いまだに地べたを這いつくばってオフラインで営業している人は、頭が悪いのではないか」とさえ感じていました。

しかし時は流れ、2024年の今、オンラインであることは当たり前の世の中になりました。むしろ完全にオフラインでしかビジネスをしない店を探す方が難しいくらいです。オンラインと縁が薄そうなラーメン屋でさえ、SNSを使って集客や告知を行うのは当たり前の時代になったのです。ちなみにラーメン屋を侮るようなつもりは一切ありません。



オンラインが当たり前になった状況で、自分のビジネスを優位に進めるにはどうすればよいのでしょうか。結局のところ、人と人とのつながりが重要なのです。10年前に私が散々バカにしていたオフラインの営業の大切さを、今では非常に実感しています。これに気づくことができなければ、私は今頃迷走していたことでしょう。

実は、世の中のいわゆるサラリーマンと呼ばれる人たちの4分の1は営業職なのです。それほどオンラインが重視される世の中でも、営業力は大切だということですね。オンラインだけでバリバリ売上を上げていた頃、私一人でインターネットやウェブのことは全てできたので、社員は一切不要だと誤った認識を持っていた時期がありました。



しかし、それだけでは通用しなくなってきたのがここ数年の現状です。そのため、私の場合は正社員を雇うことはありませんが、業務委託という形でさまざまな方の手を借りることで売上を維持することができています。逆に言うと、10年前に比べると専門家に仕事を頼むことが格段に容易になりました。今ではSNSやクラウドソーシングサイトを使えば、簡単にその分野の専門家に仕事を依頼できます。10年前だと、人に仕事を依頼するのは難しく、苦労していました。

しかし、今は自分一人ではできない部分は専門家に協力してもらい、仕事を委託することで売上を上げることが可能になりました。そのため、今後個人が生き残るためには、何かのスキルに特化し、そのスキルの専門家として活動するのが良いと考えます。